2007年04月23日

概念フレームワークの読み方(読むべきところ)

概念フレームワーク、読んでますか?

えっ、まったく読んでないですって。

ええ、私もあんまり読んでません(←って、なんじゃそりゃ)。

いや、違った。

まったくはダメじゃないですか。

概念フレームワークは長いです。

で、概念フレームワークは、単独での出題というよりも、他の会計基準の理解につながるという感じです。

具体的な出題との関係でいうと財務諸表の構成要素の定義規定を前提とした出題等が考えられます。



概念フレームワークの理解を前提に他の基準を読むととても参考になります。

というか概念フレームワークをそのままひっぱっている所も少なくありません。

でも、全文を読むのはとても大変なので、ぜひ読んでおいて欲しい所を示しておきましょう。

見出しと簡単なコメント(かっこ内)を付しました。

概念フレームワークは昨年末に改訂されていますが、会計法規集の25版に収録されている改訂前のものを前提にします。

あげているものの中では大きな影響はありません。

経済的資源について、「便益の集合体」→「便益の源泉」とされている点。

リスクからの解放が書き改められていますが、不可逆を確実と読み替える程度でも充分だと思います。

いずれも根本的に変った訳ではありません。



討議資料「財務会計の概念フレームワーク」の公表にあたって
討議資料の役割
最初の3行(○):討議資料の役割

財務報告の目的
2項9行(○):財務報告の目的
3項9行(○):利益情報の重視
7項最初の2行(○):投資家の意義

会計情報の質的特性
1項7行(○):意思決定有用性

財務諸表の構成要素
1項(○):貸借対照表と損益計算書の役割
2項(○):定義する構成要素
4項(◎):資産
5項(◎):負債
6項(◎):純資産(連結未学習時は、連結部分をとばしてください)
8項(○→◎):包括利益
9項(○→◎):純利益
注2:支配(○)、経済的資源(◎、集合体→源泉)、同等物(○)

財務諸表における認識と測定
4項(○):認識
5項(○):測定
60項(○→◎):リスクからの解放の意義(不可逆→確実)

◎でも優先順位をつけました(ただの◎、と○→◎です)。

貸借対照表項目が先です。

いずれ具体的に想定されそうな論点を示したいと思います。

それまでに特に財務諸表の構成要素(定義)部分をしっかりと読んでおきましょう!!



そうだ会計基準を読もう!!(概念フレームワークの定義と具体的な項目をつなげられるかが勝負だよ♪)

2007年04月26日

概念フレームワークの読み方(資産概念)

概念フレームワーク、読んでますか?

全部とはいいません。

財務諸表の構成要素の定義部分中心でかまいませんので、読んでおきましょう。

概念フレームワークは、単独での出題よりも、他の会計基準との関連での出題が想定されるでしょう。

より具体的な出題の関係でいうと財務諸表の構成要素の定義を前提とした出題等が考えられます。

で、実際に具体的な出題との関連を考えてみました(力作です←自分で言うな)。

最も重要性が高いのは資産概念でしょう。

資産概念は、世界的にみても大きく違っていません。

出題しやすい項目の超有力候補です。

具体的な規定は、財務諸表の構成要素の4項と注2になります。



概念フレームワークでは、資産は「経済的資源」と定義されています(4項)。

経済的資源は、「将来のキャッシュの獲得に貢献する便益の源泉」です(注2、集合体→源泉に変っています)。

つまりは、「将来のキャッシュの獲得に役立つもの」を資産と考えている訳です。

そんな理解をもって具体的な資産項目を考えてみましょう。

静態論(売却可能な財産)と動態論(前払費用)との比較もあわせて考えてみました。

このような視点での出題が平成18年の公認会計士試験でありました。

同様に平成18年の全経上級でも出題されています。

こちらはむしろ繰延資産をメインとした出題でした。

よく出てるんですね。

って、えーっと、いわゆる「オドシ」ってやつです。



(1)繰延税金資産(税効果会計基準 前文二2最後の方の3行参照)
まずは繰延税金資産です。

繰延税金資産は、税効果会計の適用時に生ずる資産項目です。

繰延税金資産は、売却(換金)できる訳ではありません。

しかし、将来の法人税を減らす効果をもっています。

すぐにキャッシュにはならない。

でも、将来のキャッシュの獲得に貢献するとはいえるでしょう。

現金化できないので静態論のもとでは資産性なしです。

では、動態論のもとではどうでしょうか?

動態論のもとでの貸借対照表項目は、損益計算を行った残り(未解決項目)と考えられています。

このような意味での資産の典型が広い意味での前払費用(支出未費用)です。

繰延税金資産は、税金費用の前払と考えられます。

動態論のもとでは「前払いの費用として」資産性を持つといってよいでしょう。


繰延法と資産負債法の関係も視野に入れるとラフには次のように整理できるでしょうか。

静態論……資産性なし
動態論……資産性あり(前払税金費用)………繰延法
概念フレームワーク……資産性あり(将来キャッシュの出の減額効果あり)……資産負債法



(2)繰延資産(企業会計原則 注解15)
もう一つが繰延資産です。

静態論と動態論の考え方は、繰延税金資産と同様です。

売却価値を有しないので静態論のもとでは資産性なしです。

動態論のもとでは典型的な資産項目です(この点は注解15とテキスト等を参照してみてください)。

悩ましいのが概念フレームワークです。

繰延資産についてまだ新しい会計基準は公表されていません。

企業会計基準委員会のものでは「実務対応報告」での対処です。

ここでは注解15の考え方を維持しています。

ということは現状の制度的な取扱いは、資産性ありです(でも許容)。

概念フレームワークでは資産の本質をキャッシュの獲得への役立ちと考えています。

これを素直に考えるなら資産性に疑問アリでしょう。

繰延税金資産とは異なり、将来のキャッシュの獲得に直接的に貢献しているとは思えません。

同等物をのばーして考えればいろんなものが入ってくるんでしょうが、のばしすぎはいけません。

つまりは、すごく素直に概念フレームワークの資産概念を考えた場合は、資産性はどうよ?って感じでしょうか。

でも、制度上の取扱いは資産(可)です。

こういう所(筋道を通した場合と実際とが異なる場合)が実際の試験でも狙われやすいです。

同等物の考え方次第ではムニャムニャ(←ってなんだ。!!←うやむやでした)になってしまいそうな気もしますが、現行制度上は資産、でも資産性に問題ありです。



そうだ、会計基準を読もう!!(繰延税金資産や繰延資産の資産性に注目だよ♪)
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