2007年05月13日

企業会計原則の読み方(対応をのばす)

企業会計原則、読んでますか?

最近の会計基準には、結論の背景というとても詳しい解説がついています。

でも、企業会計原則には、それほど細かい話がありません。

その点、重要な概念がきちんと書かれていないことは踏まえておく必要があるでしょう。

企業会計原則での超重要概念としては、発生、実現、対応、配分があります。

今回は、このうち対応をのばしてみましょう。

ええ、必要以上にのばします(←必要な分だけでいいです)。

ビヨーンです(←いいです。って、ただのお子様ですな)。



企業会計原則で対応という言葉が使われているのは、損益計算書原則一や損益計算書原則一Cです。

損益計算書原則一Cには、法規集では「費用収益対応の原則」という見出しもふられています。



費用収益対応の原則は、二つの意味をもっているといわれます。

一つは、費用の認識原則としての意味です。

もう一つが、損益計算書の表示原則の意味です。



企業会計原則では、費用・収益は発生で認識します(損益計算書原則一A)。

でも、収益は未実現はダメです(損益計算書原則一Aただし書)。

で、おおむね収益は実現、費用は発生で認識します。

でも、当期に発生した費用がすべて当期の損益計算書にのっかるのかというとそうではありません。

当期の実現収益に対応する費用のみが損益計算書にのっかります。

このような意味での費用の認識を考えろというのが認識原則としての費用収益対応の原則です。

(1)損益計算は収益−費用で行われる。

(2)収益が実現収益に限定される。

損益計算が「引算」である以上、実現収益に対応する費用を認識する必要がある訳です。

「実現収益」−「実現収益に見合う費用」=利益





対応原則のいま一つの意味が、表示に関する原則です。

損益計算書における収益と費用の対応関係には、次の二つの関係があるといわれます。

個別的対応と期間的対応です。


収益と費用の結びつきが、商品等にまつわる明確な対応関係を個別的対応といいます。

商品の例でいえば、売上高と売上原価は、商品が売れれば、売上があがって、それに見合う売上原価も明確に存在するハズです。

このような生産物(商品等)を対象とした明確な対応関係が個別的対応と呼ばれます。

いわば努力(売上原価)と成果(売上高)の因果関係が誰がみてもはっきりしている、そんな関係です。

このような意味での対応関係が認められるのは、商業の場合でいえば、売上高と売上原価(や直接販売費)くらいでしょうか。

他の多くの項目に直接的対応関係がみられるわけではありません。


これに対して期間的対応とは、ぼんやりした関係です。

有形固定資産(例えば建物)の利用は、もちろん売上高という収益の獲得に貢献しているでしょう。

しかし、その結びつきはぼんやりしています。

ある期間の売上高を獲得するために、その期間に建物を使っていたことが貢献しているのは間違いありません。

店舗なしでは、なかなか売りにくいでしょう。

しかし、数値的な跡付けはできません。

売上高と販売費及び一般管理費(減価償却費等)にはおおむね何らかの意味でのむすびつきはあるでしょう。

しかし、営業外損益や特別損益あたりになるとかなり微妙です。

支払利息がなければ売上がなかったかといわれるとこれは微妙です。

災害損失と売上高の関係といわれても???でしょう。

これらはただ単に似たものどうし(営業外どうし、特別どうし)を表示しているにすぎません。

このことを同質的対応(似たものどうし)などと呼んだりします。



そうだ、会計基準を読もう!!(認識における対応、表示における対応、しっかりと区別していきましょう)
posted by 講師 at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業会計原則の読み方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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