2007年03月23日

企業会計原則の読み方(発生をさらにのばす)

企業会計原則、読んでますか?

まさか、企業会計原則にまったく触れていないなんてことはありませんよね。

いかに理解したとしてもまったく触れていなければ、明らかにサビます。

たまに通しで、参照はコマ目に触れることが重要です。

重要ですよ〜。



さて、今回は、しつこく発生をのばします。

発生は、ラフには「価値の増減」でした。

企業会計原則では、収益の認識は、「実現」ですので、費用の発生が語られることが多いでしょう。

費用の発生は、「価値の減少」というよりも「価値の費消」という方が一般的かもしれません。

でも、価値の消費でも、減少でもそんなには意味は変らないと思います。




発生主義に関する具体的な規定は、損益計算書原則一Aになります。

簡単にいってしまえば、「費用・収益を収支で計上して、発生期間に割当てろ」という感じです。

この場合の発生は「価値の増減」を意味しています。

注解18(引当金)では、「価値の増減」の「原因の発生」にも注目しています。

ので、発生主義による費用認識は、「価値の増減」+「原因の発生」に着目して行われるといってよいでしょう(狭義とか、広義ってやつですな)。



で、本日、注目したいのは、売買目的有価証券の時価評価です。

さて、これは「発生主義」(損益計算書原則一A)とどうかかわるのでしょうか?

発生主義の適用?

関係なし?

どちらでしょうか?



有価証券の時価が上下すれば、「価値の増減」はあったといってよいでしょう。

しかし、これは、企業会計原則にいう「発生主義」(の原則)からは、説明できません。

なぜなら、収入(支出)に基づいていないからです。

企業会計原則にいう発生主義は、あくまでも収支に基づいて計上したものの発生期間への割当てです。

単純に発生といった場合には、価値の増減を意味するでしょう。

しかし、あくまでも企業会計原則の発生主義(の原則=損益計算書原則一A)では、有価証券の時価評価を説明することはできません。

企業会計原則にいう発生主義(の原則)が限定的なものであることを確認しておきましょう。

有価証券の時価評価→評価益の計上を説明する概念、それが「リスクからの解放」です。

収益の認識基準(実現主義)を学習し、金融商品会計基準(有価証券のとこ)を学習した後にぜひ次の記事をご参照ください(「会計学ノート」内の記事です。長いです)。

「リスクからの解放とは何か」

posted by 講師 at 23:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 企業会計原則の読み方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先生、こんばんわ。
発生主義と実現主義について違いがよく分かりません。
特に収益を発生主義で認識した場合と実現主義で認識した場合とで何か違いがあるのでしょうか?
指導よろしくお願い致します。
Posted by ペンは剣より強し at 2008年11月29日 01:14
ペンは剣より強しさん、こんばんは。
遅くなってしまってすいませんでした。

発生と実現の意味は、企業会計原則に出ている訳ではなくて、ちょっととりにくいですが、ラフには次のような感じだと思います。

発生→価値の増加
実現→第三者との取引

物を造る場合でもつくっている段階で何らかの意味で価値は増加しているハズです。
植物や動物を飼育する場合もそうでしょう。
育てている段階で稲やブタの価値は上がっているハズです。
そんな価値の増加を認めるのが発生主義です。
でも、現実には収益の認識は「実現」主義です。
造った物や稲やブタを第三者に「販売」した段階で収益を計上することになります。

商品や製品の製造はこんな形で「発生」と「実現」は大きく異なります。

もっとも注解5に規定するような費用収益(継続的な役務提供契約が前提)については、時間基準が適用されますので、収益と費用とで異なることはありません(こちらをおっしゃってるのかもしれませんね)。
Posted by 講師 at 2008年12月01日 22:06
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。