2006年09月08日

財務諸表論ガイダンス(会計の意義と制度会計)

会計の意義について説明しなさい、などという出題が財務諸表論でなされることは、考えにくいでしょう。
しかし、結果論かもしれませんが、財務諸表論の合格者に「会計とは」という問いを発して、その返答にまるで窮することはないと思います。
これから学習していくその対象を自らの言葉で自然に語れるようでなければ(もちろん最終的にですが)、合格は遠いでしょう。
その意味で、試験に出るでないとは別に、しっかりと刻み込んでおく必要があるのではないかと思います。

会計は、一般的には、「計算」の意味をもって使用される場合が多いですが、会計学的には、むしろ報告(伝達)に重点が置かれる場合が多いかもしれません。
その点を踏まえて、「会計」と「企業会計」の意義を覚えるという感じではなく、当然に出てくるという状態にしておく必要はあると思います。

会計の意義よりは、出題の可能性は高いとはいえるかもしれませんが、やはり、財務諸表論の出題で、「財務会計について述べよ」なんていうのも想定しにくいです。
ただ、これも会計の場合と同じように、財務会計と管理会計、後に出てくる制度会計とどう違うの?という問いに、財務諸表論合格者が答えられないというのは、考えにくいです。

特に税理士試験では、試験そのものから管理会計が除外されていますので、この辺は、日商一級や公認会計士試験との学習範囲の違いの大きな点ともいえるでしょう。

財務会計が外部報告会計で、管理会計が内部報告会計ってのを常識的に知っていればよいかなあというあたりに落ち着きそうです。
posted by 講師 at 22:27| Comment(3) | TrackBack(0) | 財務諸表論ガイダンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先生こんばんわ
指導よろしくお願いいたします。

財表の理論で、「会計観」というのを学習していますが、その中でキーワードとして「動態論」と「収益費用中心観」が出てきました。同じようなことを言ってるように聞こえるのですが、何が違うのでしょう?根本的な部分を把握しないまま学習してるようで違いが分かりません。
同様に「静態論」と「資産負債中心観」も同じようなことを言ってる気がしていまいち理解出来た気がしません。
質問が、明確にうまく出来ずにすいません。
よろしくお願い致します。
Posted by ペンは剣より強し at 2008年11月06日 00:25
ペンは剣より強しさん、こんばんは。

なかなか難しいですね。
学習的には、動態論と収益費用中心観は同じ(ような)もの。
資産負債アプローチは、装いを変えた静態論と考えるとよいかもしれません。

こんな感じでしょうか。

静態論 → 動態論
      収益費用アプ →資産負債アプ


以下余談に近いです。
これがたぶんそのまま会計学の歴史に近いんだと思います。
今世紀の前半までの会計学が静態論でそれに対抗するものとして動態論が登場しました。
そこでは世界的に著名な方が著名な本を書くというメリハリがありました。
ドイツではシュマーレンバッハという人が「動的貸借対照表論」という本を書き、またアメリカではペイトンとリトルトンという人が「会社会計序説」という本を書きました(読んだことありませんが)。

静態論から動態論への移行の段階では著名な方がすんごい本を書いてそれが動態論かというものがあります。
しかし、今は実は移行の途中なんです。
その中でいろんな人がいろんなことを言っています。
でも、スカッと名前をつけて新しい会計学の誕生だというところまでいっていない。
ですので新しい動きをまとめて「貸借対照表アプローチ」なんていうようになったんだと思います。

動態論のときのようにこれが新しい会計学なんだぞといえるほどのものを誰かがきっちり説明できていない。
それで「論」ではなくて、「アプローチ」(接近法)なんてちょっと弱めに呼ばれているのではないかと思います。
その「貸借対照表アプローチ」に比して、ことばを当てたのが「収益費用アプローチ」です。

私もうまく回答できていませんが、回答自体がたぶん歴史を知ることなのかなあとも思います。
Posted by 講師 at 2008年11月06日 23:24
先生ありがとうございます。
座布団100枚っていったところです。
かゆいところに手が届きました。
なるほどです。
専門学校のテキストは、専門書に比べて簡潔にまとまっていていいのですが、あまりに端折られすぎていて前後関係が分かりにくいのが難点です。
逆に、専門書は、恐らく歴史的背景を含めて詳細すぎて、私のように勉強不足の者には敷居が高すぎて、読んでも「なんのこっちゃ」って感じです。
完全理解とまでは、まだまだですが
僕が気持ち悪かった部分は、払拭できました。
Posted by ペンは剣より強し at 2008年11月07日 00:48
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